ミュージアムマイルが弥生賞4着からの巻き返し!ダービー最有力馬は!?
春のクラシック第一冠「皐月賞」、勝ったのは弥生賞4着から見事に巻き返したミュージアムマイル(J.モレイラ騎手)。1番人気のクロワデュノールを差し切り、豪快な末脚でレースを制しました。驚くべきは、スローペースながらレースレコードの1:57.0という時計で決着した点。非常に珍しいケースとなりました。以下、1着から5着馬までを振り返り、今後の展望についても触れていきます。
1着:ミュージアムマイル(3番人気)
過去10年データでは、弥生賞組の成績が【0-5-2-32】と不振傾向にありましたが、それを見事に打破しました。2023年皐月賞馬ソールオリエンスが、鬼門とされていた前走京成杯組だったように前哨戦のトレンドが変わりつつあるのかもしれません。
また、前走3着以下の成績も【0-2-2-57】と結果に結びつくことが少ないというデータがありましたが、着差に注目すると、+0.2秒差と非常に僅差の競馬をしていました。前走着順だけでその馬の前走のパフォーマンスを図るのはやはり難しいと再認識。
皐月賞組の中ならおそらくこの馬にダービーで本命の印を打つでしょう。
2着:クロワデュノール(1番人気)
圧倒的な1番人気に推されながら、惜しくも2着に敗れました。枠順の不利(5枠【0-0-2-14】)はおそらくなかったようで、展開や位置取りは悪くなかった。実際、去年のジャスティンミラノ(レースレコード)と着差がわずか+0.1秒ということを考えると、ベストは尽くしたように見えます。
レース当日の馬体重プラスは、【0-2-3-37】というデータに該当しており、調整不足や余裕残しがあったのではないかという見方ができます。
また、前走出走頭数15頭以上というデータ【0-1-1-15】にも該当し、頭数の多いレースではなぜか本番に結びつかない傾向が今年も見られました。この点は、今後のレースにおいても注目すべきポイントとなりそうです。
あまり速い末脚を使えるタイプではなさそうなので、次走ダービーでは本命にはしにくいタイプ。今回の走りはジャスティンミラノやエフフォーリアと重なる部分が多いですね。
3着:マスカレードボール(4番人気)
やはり共同通信杯組はクラシックとの相性が良いですね。過去10年で「明け5戦目以上」だった馬の成績は【0-1-0-10】と振るわず、使い減りのリスクは否めませんでしたが、今回もしっかりと3着に食い込んできました。
今回の皐月賞で注目すべきは、上がり2位となる鋭い末脚(33.9秒)。道中は後方の位置取りながら、直線でしっかりと脚を伸ばし、地力の高さを示しました。
次走のダービーでは、消耗の有無に注意が必要ですが、皐月賞よりも広く直線の長い東京コースはより適性が高いと見られ、ダービーでさらなる上昇も期待できる存在です。
4着:ジョバンニ(7番人気)
ホープフルSで2着と実績上位でしたが、わずかな差で4着に終わりました。前走非重賞組は【0-1-0-40】と好走例がほとんどない点に該当。ホープフルSで2着と賞金的には足りていたものの、本番前に重賞を使わなかった点はやはりマイナスだったようです。
ダービーでも力は通用するかもしれませんが、能力的に一枚落ちる印象があるのも事実です。
5着:サトノシャイニング(2番人気)
今回がっつり本命にしてました。
過去10年、前走きさらぎ賞組は【0-0-1-7】と好走例が乏しく、信頼度は低めのステップレースとなっています。今回もその傾向が続いた格好です。前走京都組は今後も割引となりそうです。
クロワデュノールと同じく、当日馬体重プラス【0-2-3-37】に該当していた点もマイナスに働いた可能性があります。
皐月賞が終わるまではダービーでも本命候補でしたが、今回上り順位も平凡なものだったので見直しが必要になってしまいました。
ダービーに向けた展望
上位勢の内容を見る限り、末脚を活かして勝利をつかんだミュージアムマイルと、鋭い脚で追い込んだマスカレードボールは、引き続き注目したい存在です。どちらも広い東京コースに替わるダービーではさらにパフォーマンスを上げてきそうで、本番でも上位争いは必至でしょう。
そして、惜しくも2着となったクロワデュノールも高い完成度と安定感を見せており、巻き返しの可能性は十分。現時点で、この3頭がダービーでも主役になるシナリオは想像に難くありません。
個人的にはサトノシャイニングにも引き続き注目していますが、内容を見る限り、勝ち切るには少し足りない印象。掲示板争い、もしくは3着に食い込む可能性までは期待できそうですが、1着となると現状ではやや厳しいかもしれません。
混戦模様のクラシック戦線、ダービーではどの馬が頂点に立つのか。引き続き、データと走りに注目していきたいところです。
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